初めてのフルマラソン!絶対に完走するための完全ガイド
マラソン大会へのエントリー、おめでとうございます!
「フルマラソン(42.195km)を走る」
そう決意しただけでも、本当に素晴らしいことです。
しかし、期待と同時に、
「本当に最後まで走れるだろうか?」
「途中でリタイアしたらどうしよう…」 と、
大きな不安も感じているのではないでしょうか。
大丈夫です。
初マラソンは、誰にとっても不安なものです。
しかし、フルマラソンは「正しい準備」と「当日の戦略」さえ知っていれば、
必ず完走できるスポーツです。
この記事では、 あなたが笑顔でゴールテープを切るために必要な、
あらゆる知識と具体的なアドバイスを、徹底的に解説します。
ぜひ、最後まで読んで、万全の準備でスタートラインに立ってください。
なぜリタイアする? マラソンリタイア理由とは
まずは、なぜ多くのランナーが完走できずにリタイアしてしまうのか、
その理由を知ることから始めましょう。
【マラソン・リタイア理由ワースト5】
- 足のトラブル(痛み・痙攣・マメ)
- エネルギー切れ(ハンガーノック・失速)
- 関門閉鎖(タイムオーバー)
- 体調不良(脱水・低体温症・吐き気)
- 精神的な挫折(心が折れる)
あなたも「あ、これになりそう…」と不安に思う項目があるかもしれません。
リタイアの「本当の原因」は何?
上記の理由でリタイアに至る「本当の原因」は、 大きく分けて2つしかありません。
- 練習不足(準備のミス)
- 当日(レース)のミス
具体的に見ていきましょう。
- 「足のトラブル」の原因
- 練習での走り込みが足りない。(準備ミス)
- 自分に合っていないシューズを履いている。(準備ミス)
- 当日のペースが速すぎる(オーバーペース)。(当日ミス)
- 「エネルギー切れ」の原因
- レース中の補給計画が間違っている。(準備ミス)
- 当日のペースが速すぎる(エネルギーの無駄遣い)。(当日ミス)
- 「関門閉鎖」の原因
- そもそもの走力が足りていない。(準備ミス)
- 序盤のオーバーペースで、後半に極端に失速する。(当日ミス)
- 補給やトイレで時間を使いすぎる。(当日ミス)
- 「体調不良」の原因
- 当日の気候に合わせた準備をしていない。(準備ミス)
- 水分補給を怠る、または摂りすぎる。(当日ミス)
- レース直前の食事や睡眠の失敗。(準備ミス)
- 「精神的な挫折」の原因
- 「30kmの壁」の存在を知らない。(準備ミス)
- 苦しくなった時の対処法を決めていない。(準備ミス)
- 高すぎる目標設定。(準備ミス)
お気づきでしょうか?
リタイアの理由のほとんどは「準備」で回避できます。
そして最大の敵は、当日の「オーバーペース」なのです。
初マラソン完走のための「7つの秘訣」
では、リタイアの原因を踏まえて、 完走するために絶対に必要な「7つの秘訣」をお伝えします。
秘訣1:『完走ペース』を知り、守り抜く
初マラソン完走の成否は、100%「ペース配分」で決まります。
特に、スタート直後の5kmが運命の分かれ道です。
制限時間と関門を確認する
まずは大会の「制限時間」(例:6時間、7時間など)を確認しましょう。
そして、「各関門の閉鎖時刻」も必ずチェックしてください。
余裕を持った「完走ペース」を設定する
初マラソンの目標は「完走」です。
練習時の自己ベストから「目標タイム」を設定したくなる気持ちは分かります。
しかし一度それは忘れてください。
「制限時間より30分~1時間早いタイム」
これを「完走目標」とします。
(例)制限時間6時間の大会の場合
ギリギリ(6時間)のペース → キロ約8分30秒
これでは危険です。
トイレや補給、後半の失速を考えると、関門に引っかかる可能性大です。
目指すべき完走ペース → キロ約8分00秒
これなら「5時間38分」でゴールできます。
約20分の余裕が生まれます。
理想は → キロ約7分30秒~40秒
これなら「5時間16分~23分」です。
30分以上の余裕ができます。
「絶対に歩かない」は間違い
初心者は「絶対に歩かないで完走したい」と思いがちです。
これは、リタイアに繋がる危険な考え方です。
42.195kmは、歩かずに走り切るには長すぎます。
「賢く歩く」ことが、完走への一番の近道です。
おすすめ!「ラン&ウォーク戦略」
完全に足が止まってから歩き出すと、 もう一度走り出すのは非常に困難です。
そうなる前に、戦略的に「歩き」を入れましょう。
おすすめの頻度(初心者向け)
「給水所ごと」に歩く。
給水所のテーブルが見えたらペースを落として歩き始める。
確実に水分と補給食を摂る。
給水所を過ぎたら、ゆっくり走り出す。
これだけでも、驚くほど足が回復します。
上級編(ランウォーク法)
「10分走って、1分歩く」
「15分走って、1分歩く」
これをレース序盤から繰り返します。
「まだ元気なのにもったいない」と思うかもしれませんが、
この「元気なうちの休憩」が、30km以降に絶大な効果を発揮します。
上り坂も、無理せず歩きましょう。
歩いても、トータルのペースはそこまで落ちません。
体力を温存することが最優先です。
秘訣2:『補給』は義務。空腹を感じる前に摂る
フルマラソンは「内臓の強さ」も試されます。
「30kmの壁」の正体は、多くの場合「エネルギー切れ(ハンガーノック)」です。
車がガソリン無しで走れないのと同じで、 人間もエネルギーがなければ動けません。
ドリンク:喉が渇く前に飲む
給水所は、基本的に「すべて」立ち寄ります。
一口でもいいので、必ず水分を摂りましょう。
「喉が渇いた」と感じた時は、すでに軽い脱水が始まっています。
スポーツドリンクと水を、交互に飲むのがおすすめです。
補給食:1時間に1回は「食べる」
「お腹が空いた」から食べるのでは遅すぎます。
エネルギー切れは、ある瞬間、突然やってきます。
体にエネルギーを充満させ続けるイメージが大切です。
タイミングの目安
スタート1時間後(または10km地点)
その後、45分~1時間に1回
何を準備するか?
エネルギージェル:
マラソンランナーの定番です。
消化吸収が速く、携帯しやすい。
最低でも3~4個はポーチに入れて持っていきましょう。
その他のおすすめ:
羊羹(ようかん)、塩タブレット(足攣り予防)、アミノ酸サプリ
エイド(給食所)の活用:
大会によっては、バナナ、パン、お菓子などが用意されています。
これらも立派なエネルギー源です。
ただし、食べ慣れないものを急に食べるとお腹を壊すリスクも。
「メインは自分で持参したジェル、エイドは補助的に楽しむ」
このスタンスが安全です。
最重要
補給食は、必ず「練習の時」に試してください。
「どのジェルが自分の体に合うか?」
「どのタイミングで食べると走りやすいか?」
ぶっつけ本番は絶対にダメです。
秘訣3:『トイレ』は戦い。1時間前から備える
見落としがちですが、非常に重要なのがトイレ問題です。
スタート前のトイレ
地獄の長蛇の列を覚悟してください。
スタート30分前に行っても、まず間に合いません。
スタートの1時間~1時間半前には並び始めましょう。
体を冷やさないよう、防寒着を着たまま並びます。
「スタートブロックへの整列時間」も考慮して、逆算してください。
(保険として携帯トイレを持参する人もいます)
レース中のトイレ
コース上の仮設トイレも、当然混みます。
特に序盤~中盤は混雑します。
スタート地点から少し離れた(例:5km~10km地点)トイレが、
比較的空いている傾向にあります。
「トイレロス」も5分~10分は発生すると見込んでおきましょう。
これも含めて「余裕を持ったペース」が必要なのです。
秘訣4:運命を分ける『スタート位置』
スタートブロックの選択ミスは、 即リタイアに繋がるほどの重大なミスです。
大会は、申告した予想タイム順にスタートブロックが分けられています。
必ず、自分のブロックに並んでください。
なぜスタート位置が重要か?
前に並びすぎる(一番危険)
周囲は自分より速いランナーばかり。
その流れにつられて、必ず「オーバーペース」になります。
序盤に体力を使い果たし、15km過ぎには失速、30kmまでにリタイア、という典型的な失敗パターンです。
後ろに並びすぎる
周囲は自分より遅いランナー(歩く人など)が多い。
なかなか前に進めず、人をよけるのに体力を使います。
関門閉鎖のプレッシャーが大きくなります。
いつも走るペース別・おすすめアドバイス
いつものペース キロ6分(サブ4目標)
「4時間以内」のブロックに並びましょう。
ただし、あなたは「初マラソン」です。
練習通りには走りません。
ブロックの中でも、やや後方に陣取り、
周囲に流されず「自分の完走ペース(キロ6分より遅い)」を刻む強い意志が必要です。
いつものペース キロ7分(サブ5目標)
「4時間半~5時間」のブロックが適正です。
この層はランナーが最も多い「ボリュームゾーン」です。
スタート直後は大混雑します。
焦って追い越そうとせず、流れに任せてゆっくり入りましょう。
スタートラインを越えるまでに5分~10分かかることも織り込み済みで。
いつものペース キロ8分~(完走が目標)
「5時間半~制限時間」のブロックに並びましょう。
一番大事なのは「焦らないこと」です。
周囲の盛り上がりに興奮して、最初の1kmをキロ7分で入ったりしたら、後半に必ず地獄を見ます。
「私は周りの人よりゆっくり行く」
「私のレースは30kmからだ」
そう心に誓って、最後方からリラックスしてスタートしてください。
「前の方に並んだ方が、速く走れる気がする」 これは幻想です。
「自分のペースに合った場所からスタートする」 これが鉄則です。
秘訣5:『ウェア』と『汗』の対策
当日のウェア選びと汗対策は、 快適に走るために(=心を折らないために)非常に重要です。
ウェア選びの黄金律
「スタート前に、少し肌寒い」
これがベストなウェアです。
走り出せば、体温は必ず上がります。
スタート前に「ちょうどいい」服装は、 5km走る頃には「暑すぎ」になり、 体力を無駄に消耗します。
気温別・おすすめウェア
15℃以上(暖かい)
半袖Tシャツ + 短パン
これで十分です。
暑さ対策、日差し対策(キャップ)を。
10℃~15℃(絶好のコンディション)
半袖Tシャツ + 短パン
寒がりの人は「アームカバー」があると便利です(暑くなったら外せる)。
スタートまでは、捨ててもいい薄手のウィンドブレーカーや、100円ショップのレインコート(カッパ)を着て防寒しましょう。
5℃~10℃(やや寒い)
長袖Tシャツ(または半袖+アームカバー)
短パン(寒がりな人はランニングタイツ)
手袋(軍手でも可)は必須です。
手先が冷えると全身が冷えます。
スタート前の防寒(カッパ、ゴミ袋)は絶対に必要です。
5℃以下(寒い・雨天)
長袖Tシャツ、タイツ、手袋、ネックウォーマーなど。
低体温症のリスクがあります。
防寒・防水機能のあるウェアを選びましょう。
汗が目に入る問題
レース中、汗が目に入ると強烈なストレスになります。
拭う動作も、地味に体力を奪います。
ヘッドバンド(ヘアバンド)
額の汗を止めるのに最も効果的です。
薄手のランニング用を選びましょう。
リストバンド
こまめに汗を拭うことができます。
必須アイテムの一つです。
キャップ(帽子)
つばが汗止め(と日よけ)の役割を果たしてくれます。
(裏ワザ)ワセリン
眉毛の上にワセリンを塗っておくと、汗がそこを避けて流れるため、
目に入りにくくなります。
秘訣6:『音楽』とイヤホンの付き合い方
音楽は、苦しい時の大きな力になってくれます。 しかし、注意点もあります。
音楽を聴くリスク
危険の察知が遅れる
周囲の音が聞こえません。
他のランナーの「危ない!」という声
スタッフの「こっちに寄って!」という指示
これらが聞こえないのは、非常に危険です。
大会ルール違反の可能性
大会によっては「イヤホン禁止」の場合があります。
必ず事前にルールブックを確認してください。
イヤホン:有線 vs 無線
有線イヤホン
メリット:
電池切れの心配がない。安価
デメリット:
コードがとにかく邪魔
腕振りの妨げになる
給水所でコップに引っかかる
汗でスマホが壊れるリスク
ワイヤレス(無線)イヤホン
メリット:
コードがなく、ストレスフリー
デメリット:
電池切れのリスク(フルマラソン中、5~6時間持つモデルが必要)
高価
汗で故障するリスク
落下・紛失のリスク
初マラソンに最適解は?
骨伝導イヤホン
耳を塞がないため、周囲の音が聞こえます。
これが最も安全で、おすすめです。
電池の持ち時間だけは確認しておきましょう。
音楽の「使い方」
レース中ずっと聴くのはおすすめしません。
音楽に頼りすぎると、電池が切れた時に心が折れます。
「本当に苦しくなる30km地点から聴き始める」
「この1曲だけ頑張る」など、
ここぞという時の「ドーピング」として使うのが効果的です。
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秘訣7:最後は『心』。苦しさへの対処法
最後は、メンタルの話です。
練習を完璧に積んでも、42.195kmは必ず苦しくなります。
「30kmの壁」「35kmの壁」は、ほぼ全員に訪れます。
「もうダメだ、歩きたい、やめたい」
そう思った時に、どう対処するかを今から決めておきましょう。
「苦しいのは自分だけじゃない」
周りを見てください。
みんな苦しそうな顔をしています。
苦しいのは当たり前なのです。
「小さな目標」を立て続ける
「次の給水所まで頑張ろう」
「あのビルまで走ろう」
「あと1kmだけ」
その繰り返しが、気づけばゴールに繋がります。
「ご褒美」を想像する
ゴール後に飲む、冷えたビールのこと。
食べたかったラーメンのこと。
完走メダルを首にかけてもらう瞬間。
「応援」を力に変える
沿道には、あなたを応援してくれる人がたくさんいます。
ハイタッチを求めてきたら、ぜひ応えてください。
不思議な力が湧いてきます。
「エイド」を楽しむ
給食所に立ち寄り、「これは何だろう?」と楽しむ余裕も大切です。
リフレッシュにもなります。
まとめ:初マラソンは「お祭り」
長い記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
たくさんのアドバイスを書きましたが、 一番大切なことをお伝えします。
初マラソンの目標は、タイムではなく「完走」です。
そして、 完走することと同じくらい、「楽しむ」ことが大切です。
スタートラインに立つまでの、地道な練習。
当日の、独特のお祭り騒ぎのような雰囲気。
苦しい30km地点。
そして、すべてが報われるゴールゲート。
そのすべてが、あなたの人生にとって、 かけがえのない、最高の体験になります。
準備さえしっかりすれば、あなたは絶対に完走できます。
自分を信じて、練習を信じて、 笑顔でスタートラインに立ってください。
あなたの初マラソン完走を、心から応援しています!
最後までみていただいてありがとうございます
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